自作品一覧

いままで書いた作品の一覧です。
酉をつけていなかったので全部名無しですが、間違いなく自分の書いたものです。
上から書いた順に並んでいます。

それでは、続きは追記へ。
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STRAIGHT GIRLプロット

人に見せてと言った手前、自分も見せないわけにはいかないと思ったので。
というわけで以下プロットです。ほんとにそのままのっけてるので本編と違うところとかもありますがご愛敬です。

ストレイトガールのようです(主題歌Base Ball Bear「リアリティーズ」)

簡単なあらすじ
ある日突然、世界中の人間の頭上にハートが浮かび上がった。
それはどれだけ愛されているかを示すバロメーター。
愛されているほど、ハートは鮮やかな赤色で満たされる。
しかし、愛されなければハートは空っぽになり、その人間は「消えて」しまう。
神様は、誰からも愛されない人間は世界に必要ないと結論付けたらしかった。

そんな世界の片隅、春。とある高校の屋上でいまにも消えそうな少年がいた。
彼の名はドクオ。顔は悪い。性格は根暗。勉強も運動もできない。何のとりえもない。
だから、彼は誰にも愛されることはなかった。頭上のハートはいまにも空になりそうだった。
ドクオは屋上に寝転がり、静かにそのときを待っていた。
生きてる価値なんてない人間なのは知っている。死を悲しむような人もいない。
だから、自分が生きようが死のうが、どうでもよかった。周りもそう思っているはずだ。

ふと、青空とドクオの間に、誰かが割って入った。
視界の中心でスカートがはためいていて、その奥には太ももが、さらに奥には真っ白な下着。
下着が喋る。「お前、死にそうなのか?」「ああ」
「死にそうなのにこわくないのか?」「ああ」
「どうして?」「生きようが死のうが、どうでもいい」
「面白いな、お前みたいなやつは初めてだ」「どうも」
「ちょっと生きてみないか。興味が湧いた。好きになったよ」「ああ。パンツ見せてくれたし」
起き上がる。見上げるとハートは先端が少しだけ赤で満たされていた。
少女の顔を見た。素直クールだった。話したことはないけど知っている。学校一の美少女だ。
「私は素直クール。お前は?」「ドクオ」「それじゃあこれからよろしくな、ドクオ」
そう言う彼女の頭上に浮かぶハートも、自分と大差なかった。

何のとりえもないドクオと、顔以外はドクオ以下のクー。
これは誰からも愛されないふたりが送った、青春の物話。
登場人物

ドクオ(毒島徳男)
・ストガの主人公。高校三年生。帰宅部。彼女いない歴=年齢。
・顔は陰気くさく、いつでも具合が悪いかのよう。髪は目元まで伸びてボサボサ。
・勉強はからっきしで補修の常連。かろうじて進級できた。
・運動もまったくできない。少し運動のできるレベルの女子に負ける。
・そんなだから性格は根暗で、めったに他人と会話することもない。友人もいない。
・母子家庭で母にだけは愛されて育ったが、昨年の冬に母を亡くして天涯孤独の身。
・母の死をきっかけに自分の今後については諦めてしまっている。
・自分が生きていようが、死のうが誰も悲しまない。という結論に達している。
・しかしクーと出会い、ともに過ごすうちに彼女と自分を大切にしたいという気持ちが芽生える。


















クー(来栖直)
・ストガのヒロイン。高校三年生。帰宅部。彼氏いない歴=年齢。
・校内で知らない人間はいないほどの美人。芸能人と混ざっても見劣りしないレベル。
・真っ直ぐなロングの黒髪。凛とした顔立ち。可愛いというより綺麗。
・しかし、勉強はドクオと同じ赤点だが、点数はよりひどい。一桁も取っている。
・運動もまるでできない。プールは潜れる、足がつくなら大丈夫。犬かきしかできない。
・思ったことを良し悪し問わず素直に口にする性格。嘘がつけない。
・表情が顔に出にくいこともあって、冷酷だと思われている。
・なので、女子からは嫌われている。器量の良さへの嫉妬も入り混じっている。
・裏サイトでさかんに名前をあげられるなどいじめを受けている。
・男子からは顔がいいこともあって好かれていたが、中身が知られるにつれてみんな離れていく。
・幼いころに両親を亡くして親戚の家で暮らしているが、肩身の狭い思いをしている。
・ドクオと違い、初めから親の愛情を知らない。本当の愛情を知らないとも言える。
・本当は勉強もできるようになりたいし、うまく泳げるようにもなりたい。
・友達と遊んだり、誰かと恋に落ちてみたい。だけどうまくいかない。自分を曲げられない。
・諦めきれていないのに、諦めたふりをしている。
・ドクオの元に来たきっかけは、彼が死にそうだという話を聞きつけて。
・自分より下の人間を見つけ、関わることでじぶんはまだマシだと安心したかった。
・しかし自分を冷静に見つめ生き方を選んでいるドクオと、ふらふらと何者にもなれない自分との差に絶望。いじめを助けられたことで彼への劣等感が増し、学校に守られているうちに自殺を決意。










ラスト

卒業式、式が終わって帰ろうとしたときに下駄箱にクーからの遺書を見つける。屋上に行くとフェンスの向こうにクーがいる。呼び止めて、自殺する理由を尋ねる。
学校の外に出るのが怖い。小さな水槽の中でもうまく泳げなかったのに、海で泳いでいけるわけがない。きっと溺れてしまう。だから、そうなってしまう前に自殺したい。
学校の外のことを想像して語り合った日のことを思いだす。クーは学校の外には自分たちでも生きられる場所があるかもしれない、と言っていた。それなのになぜ、と問う。
クーはふたりが出会った日のことを語り出す。なぜあの日、あのとき、屋上に来たのか。それはドクオが死にそうだと話されているのを聞いたから。自分より下の人間を見て安心したかったから。
ドクオを自分より下だと思っていた。だから、クーはドクオが好きだった。「誰からも愛されないダメな人間」ではない「来栖直」になれるから、ドクオと一緒にいたかった。
だけど、ドクオを深く知っていくにつれて、その考えは変わっていった。マイナスな方面だとしても他人に左右されない確固たる「毒島徳男」を持っているドクオを、いつしか羨ましく思うようになっていた。
「来栖直」でありたい。だけど、まわりは自分を受け入れてはくれない。それを受け止められるほど強くもない。いっそまわりを受け入れられるほど心が広くもない。
自分にすらなれない自分の立ち位置を探し続けて歩き疲れてしまったクーにとっては、ドクオすらも眩しかった。そして、ドクオがクーへのいじめをやめさせたのがとどめだった。
自分はドクオよりも下の人間だとはっきり自覚してしまった。自分はこんな風にはなれないと気付いてしまった。カミサマの作ったピラミッドの本当に最底辺にいるのだと知ってしまった。
だから死にたい。きっとどこにも自分の居場所はない。
ドクオは問いかける。そうやって死ぬ理由すら他人に委ねるのか。俺に責任を押し付けるのか。
声を荒げて否定するクー。死ぬのはドクオのせいじゃない。自分が弱いせいだから。
弱さに気付かせたのも俺だから、結局俺のせいじゃないか。言われてはっとするクー。
・どれだけ愛されているか量っているくせに天秤も重りも違うハートのことなんてどうでもいい
・それによって決まるカミサマの作ったピラミッドもどうでもいい
・クーと出会って世界が広がった、大切にしたいと思うものが増えた、クーが強くしてくれた
・いま大切だと思うものが本当にそうなのかはわからない
・クーと出会う前とあとで大切なものが変わった、世界が広がって気付けた
・いまはすべてだと思っていることも、いつか振り返ってみればなんでもないことかもしれない
・正解は世界の外に、いまのわからないことの答えはきっと学校の外にあるかもしれない
・その答え合わせをしたい、そのために俺は生きたい
・だから、クーにも生きていてほしい、間違えてたら思いきり殴ってくれて構わない
・俺を好きでいてくれるのはクーだけ、「来栖直」だけだから、クーが死んだら俺も死ぬ
・号泣するクー、生きていていいと言われて嬉しかった、自分でいていいと安心できた
・俺の隣くらいしか居場所ないけど、それでいいなら
・了承するクー、しばらく泣いて落ち着いたころ、金網を越えて戻ってくる、気付かれてたらどうしよう
・心配するクー、そのときは諦めよう、たぶん怒られるけど進路に影響ないし大丈夫
・吹き出して納得するクー、怒られなかったらやりたいことがあると言う
・打ち上げがしたい、ふたりでマックとか行ってお疲れさまとかどうでもいいことを喋りたい
・楽しそうだと笑うドクオ、マックの話をしながら屋上の出入り口に向かう
・そして俺たちは、世界の外へとつながる扉を、ゆっくりと開いた。→リアリティーズが流れ出すイメージ


















起(6月頭)
GW明けにブーンが消える回想
屋上で消えかけるドクオの元にクーがやってくる


6月末
ハートについてクーが教科書を恨みたっぷりに読み上げて説明する
あだ名を呼ばないドクオにますます機嫌が悪くなる
クーがどういう人間かの説明
・学校で知らない者はいない悪い意味での有名人、芸能人にも見劣りしないルックス
・入学当時はちやほやされていたが、思ったことを遠慮なく言う性格で男子が離れる
・女子にも態度は変わらず、顔がいいので嫉妬もされて女子も離れる
・運動もできない、頭も悪い、おまけにこの性格で好かれていない、という噂
最初は面白いと思ったけど、投げやりすぎて面白くない、とクー。理由を聞かれる
去年の冬、自分が小さいころに離婚してから女手一つで育ててくれた母親が過労で亡くなった。
世界でたったひとり、こんな自分にも愛情を注いでくれていた人だった。
母親をあまり心配させたくないと生きてきたが、糸が切れたようにすべてがどうでもよくなった。
ちょうど死にかけていたところに屋上での一件があった。
話し終える。黙って聞いていたクー。少しして謝られる。無神経すぎた、と。
面食らうドクオ。一応気にするなと返す。愛されたことがあるっていいな、とクー。
ドクオはこの世界のことをどう思うかと聞かれる。好きだったことはない、とドクオ。
私は嫌いだ、とクー。ハートが現れた原因はわからないけど、神様の啓示だという声もある。
だとしたら神様は自分のことが嫌いだと思うし、そんな神様なんて嫌いだ、と。
遠くを見つめるまなざしが悲しい。噂話に聞いていた来栖直はここにはいない。
噂話では決して語られない来栖の姿がまだあるかもしれない、と思う。
それを知ってみたい、と少しだけ思うドクオだった。

7月夏休み前
体育の後片付けを押し付けられて、遅れて昼休みに入る。
屋上へ続く階段に作られた机と椅子のバリケードをすり抜けて屋上へ。
屋上へ出る扉前には体育座りをしたクー。すでに不機嫌。
理由を聞かれる。セーラー服の襟を立てて聞くアピールするクー。かわいい。
早く開けろとクー。ダイヤル式の番号を教える。0721。冗談だと思われるけど本当。
風の弱い給水塔横でテストの結果発表。お互い見事に赤点ばかり。補習で夏休みも会うことになる。
点数が負けてる科目で悔しがるクー。平気そうなドクオ。五十歩百歩だと思ってる。
悔しがる理由を聞いてみる。赤点取らないように勉強していたから悔しいし、しかもドクオに負けたから。
勉強してることに驚くドクオ。それを見てドクオが勉強してないことに気づくクー。
勉強してない理由を聞かれる。してもどうせ赤点だから、と素直に答える。
自分を卑下するドクオに怒るクー。そこまで怒る理由がわからない。
自分の身の程をわきまえているつもり。それを伝えると、わきまえられているんだな、と落ち込むクー。
答案で紙飛行機を作り始めるクー。出来上がったそれはかなり不格好。
窓際の席になったことはあるか、と聞かれる。ある、と答えると窓の外を見てどう思ったか聞かれる。
特に何とも、と答える。クーは見上げた空をどこまでも飛んでいく想像をするという。
紙飛行機を投げるクー。特に飛ばないまま地面に落ちる。また作り始める。
想像してみるけど、うまく飛べないという。自分は鳥じゃない、という想いがいつも引っかかるという。
ふたつめの紙飛行機も落ちる。ドクオも作って飛ばしてみる。クーの紙飛行機のそばに落ちそうになる。
そのとき風が吹いて、ふわりと浮いて少し遠くへ綺麗に着地する。
すごいな、とつぶやくクー。たまたまだと答える。そうだとしても、自分はすごいと思う、とまた言われる。
クーの青空のような瞳の中で、紙飛行機はどんな風に飛んだのか。それはわからなかった。

10月

進路指導の期間中。屋上で相変わらずの二人。
ドクオはすでに終わった。クーはこれから。ドクオに何を話したか聞くクー。
成績について、志望の進路について。志望の進路は特になし。
成績は壊滅的で、まず卒業を優先すべきだ、と。事実上の指導の放棄。
やっぱりそんなもんか、とクー。いまでは進学にも就職にもハートが重要視されている。
どっちにしろ勉強ができてもハートではじかれるだろう、と。
将来の夢はあるのか、と聞かれる。ない、昔はあったかもしれないけど覚えていない。
たぶん、どこかでそういうのはあきらめた、と答える。そう言うと思った、とクー。
自分も夢らしい夢はない。しばらく黙るふたり。
突然、自分の家庭環境を話し始めるクー。黙って聞くドクオ。
・幼いころに両親を亡くして、高校入ってから祖父母から仕送りもらってひとりで暮らしている
・両親は駆け落ち同然だったらしく祖父母は自分のことも快く思っていない
・厄介払いされてここにいる、祖父母は進路指導にも来ない
・両親の記憶はない、愛されていたのかもわからない、だからドクオのことが少しだけ羨ましかった
また黙る。いつもより会話が途切れる。
また進路指導に話が戻る。夢らしい夢はない。祖父母の代わりに相談したいといわれる。
でも、無理だけどみんなみたいに大学にいってみたいとは思う。どう思うか尋ねられる。
すごいと思う。自分はそんなことできると思えない。素直にそう思ったのでそう言う。
そうかな、とクー。最近自分が駄目なやつなんだと改めて思い知らされているという。
人並みの苦労だけをして、普通に生きていけるやつが嫌いだった。
内心では見下してほくそ笑んでいたやつがいた。
だけど、自分はそいつら以下の人間だと突きつけられている気分だという。
いま教室で窓際の席だという。空を飛んでいく想像はやっぱりうまくできない。
いっそ飛べないとしても窓から飛び出して、地面に落ちて死んでしまう方が自分らしいのかもしれない。
そんなことを言うクー。青い瞳が悲しく見える。こっちまでなぜか悲しくなる。
らしくないクーを励ます。おまえがそういうことを言うとは思わなかった。
もっと傍若無人で、あきらめの悪い方がお前らしい。そうじゃないお前は気持ち悪いし好きじゃない。
ドクオの励ましに面食らうクー。綺麗な表情を崩し、くしゃっとした笑顔を見せる。
もしかしてらしくない私が好きじゃないなら、いつものらしい私は好きなのか、とからかわれる。
なんだか自分こそらしくないことを言ってしまった気がして、むずがゆい。
視線を落とす。嫌いではない、とだけ言う。そうか、と弾んだクーの声。
上履きに目が留まる。まるで初めて出会ったときのように新品同然に綺麗だった。

10月終わりごろ

放課後、女子トイレから出てくるイケてる女子グループ誰かの悪口を言っている
少しして水浸しの来栖が出てくる、さっきのやつらにやられたと察する
来栖にどうするか聞く、ほっとくように言われる、納得できないがほっとけばそのうち終わると来栖
それにしてもタイミングが悪かった、と言い残して去っていく来栖
ほっとけばいいと言われたがそんなことはできない
面倒事だけどこれには首を突っ込むことにする
家で裏サイトを眺めるドクオ、クラスメイトがこっそり話してるのを前に聞いていた
匿名で話題ごとに個別のスレッドがたっている、要は2ちゃんだし内容は某スレ
自分のことが書いてあったりするけど気にしない、来栖専用スレを見つけて覗いてみる
上履きを隠したことや教科書や鞄などの持ち物にいたずらしたことが書かれている
今日トイレで水をかけてやったことも書かれている
評判も良くないしやり返しても来ないし、来栖は受験のストレスのはけ口になっているらしい
他にもあることないこと書かれている、ふつふつと怒りが込み上げてくるドクオ
来栖の性格がよくないのは事実だが、彼女を知れば間違いだとわかることもある
何も知らないやつらが知った風に語ることが許せない
板を更新してみる、新しい書き込みがある、匿名同士で話してるがお互い相手が分かってるらしい
女子の書き込みに反応し、男子が来栖を乱暴してその様子を撮影しようと話してる
冗談っぽいけどだんだん本気っぽくなってきて日付や場所まで相談し始める
危機感が芽生える、やめさせる方法を考えて、その様子を撮影し返すことを思いつく
迎えた当日、書かれていた場所で待ち伏せする、冗談であってほしいが本当になってしまう
来栖が女子グループに半ば無理やり連れてこられる、動画を撮り始める、罵られても黙ったままの来栖
女子がガラの悪そうな男子数人を呼ぶ、察した来栖が青ざめて抵抗し始める
抵抗するも連れていかれそうになる来栖、飛び出して止める
男子にも女子にも囲まれるドクオ、因縁をつけられる
うまく口がまわらない、相手の目も見れない、来栖の目は見れたのに
動画を撮ってる、これ以上来栖に何かするならこれを教師に見せると脅す
男子に殴られる、動画を撮っていた携帯を取り上げられて壊される
叫ぶ来栖、男子に捕まっていて逃げることもドクオのもとへ来ることもできない
証拠がなくなったのをいいことにドクオもいじめられそうになる
これみよがしにボイスレコーダーを止めて見せる、また壊そうとするいじめっこたち
このレコーダーは自宅のパソコンと同期してる、もう保存されたからこれを壊しても無意味
自宅まで来るようなら警察を呼んで洗いざらい話す、教師にチクられたどころの騒ぎじゃなくなる
もう一度来栖へのいじめをやめろと脅す、渋々引き下がるいじめっこたち
実は嘘、安物のレコーダーなのでそんな機能はない
解放されてその場にへたりこむ来栖、無事か確認しに行くが拒絶される
ほっといてと言ったのにどうして、と非難される、心配だったと答える
心配されなくたって自分は平気だった、これでまた反感を買っていじめが激化したらどうすると言われる
何も言えないドクオ、去ろうとする来栖、呼び止めようとする
立ち止まる来栖、振り返らないまま言われる、こんなところお前にだけは見られたくなかったのに
呆然と立ち尽くすドクオ、来栖が泣いていた気がした
翌日から来栖は屋上に来なくなった、数日して教室まで行ってみるもいない
休み時間になるとすぐに荷物ごとどこかへ行ってしまっていた
探してみたけど見つからない、連絡を取ろうにも携帯の番号も知らない
本当に屋上で過ごす時間だけがふたりのすべてだった
そのまま月日は流れていった、結局来栖の関係は修復できないまま卒業になった




いじめ解決の一件から疎遠になるふたり
そのまま迎えた卒業式、下駄箱にクーの遺書
ラストまんま

入れたいシーン集
ドクオが来ないで屋上に入れずに扉前で待っているクー
こんな世界にした神様が嫌いだと語るクー
答案用紙を紙飛行機にして飛ばすクー
死にたくなったことはあるかと尋ねるクー、窓から見上げた空を


STRAIGHT GIRL

みなさん紅白お疲れさまでした。(遅い)
あとがき書こうとかあれやろうとかこれやろうとか、そういうの全部すっぽかしてリア充になるために活動してました。
断捨離とかしてました。ブーン系まで断捨離したつもりはなかったです。ほんとです。

この記事は紅白参加作品「STRAIGHT GIRL」のあとがきです。
つらつらと書くので興味のある人は見ていってください。

まずタイトルは、僕の好きな競走馬であるストレイトガールから取りました。
どうでもいいけど英語にするとなんだかベボベっぽいですよね。
素直クール→クール素直→くーるすなお→くるすなお→来栖直 というネーミングもタイトル決まってからつけました。
我ながらいいもじり方したなあ、と思います。

覚えている人がいるかわからないけど、この作品は2014年ラノベ祭りに出した「パーフェクト・ブルーのようです」のもとになった作品です。
当時はどうしても形にならなくて一部分だけピックアップしてああいう風に仕立て上げましたが、いまになってやっと書くことができました。
ずっときちんと書けないのが心残りだったので、今回書きあげられてとても満足してます。

今回試みたのは、セリフをこれまでより多くして会話で物語を進めること、それとボーイミーツガールにプラスアルファすることです。
というのも、やっぱり紅白は投票があるのでたくさんの人に読まれて、面白いと言ってもらえる作品にしたいという想いがありました。
そのためには、これまで通りのやり方ではだめだと思い、試行錯誤しながらやってみた次第です。

セリフを多くして感じたのは、思ったより長くなる、ということでした。
読みやすさを意識して1レスをこれまでより短く区切ったため、レス数が初めて100を越えました。
文字数も4万文字とかいう短編では見たことのない数字になりました。
この辺はまだ試行錯誤できるなあ、と思いました。もう少しバランスのいい配分を探したいです。

プラスアルファの要素は、この作品のキモであるハートです。
思えば残像もプラスアルファがあって、そういうのがウケる要素なのかなあ、なんて思って今回またやろうと思い立ちました。
ハートがなければ結局この作品はボツってただろうな、なんて思うくらい大事な要素です。

突然ですが、僕はあまり自分のことが好きじゃないです。
何やらせても頑張ってやっと人並みで、大抵のことは人並み以下です。
少なくとも、代わりの利かない人間ではないと思ってるし、必要とされているかいないかなら、されていないと思っています。
明日交通事故で死のうが、重い病気で余命を告げられようが、僕自身は構わないです。

でも、家族だったり友人だったり、なぜか自分を愛して、必要としてくれている人はいるわけで。
それってどんな形であれ「愛」だなあ、なんて思っています。

そんな考えから発展して、「もしも必要とされていない、愛されていない人間が死んでしまう世界なら」という設定を思いつきました。
僕の自身に対する想いが世界の法則だったら、と考えて作品に取り入れると、一気に物語が膨らんでいきました。
そんな背景からか、人並み以下の主人公とヒロインとか、それに対する周囲の反応とか、なかなかダークなものになりました。

それでも、僕は直のように諦めが悪いので、いつかどうにかなるかもという希望を込めたあの終わり方にしました。
いままであまりない、ラストに向けて上がっていく展開にしました。紅白は暗い作品ばかりだったのでこれでよかったのかもな、と思います。

新しいことに取り組む一方で、いつもの自分らしさも出せるよう頑張りました。
この作品はベボベの曲に対するオマージュがかなり盛り込まれています。
「PERFECT BLUE」「若者のゆくえ」「リアリティーズ」あたりが分かりやすいです。

特に「リアリティーズ」は最新のアルバム「光源」に収録されている過去の青春を歌った曲です。
この曲を聴いた瞬間、絶対にこの作品を書こうと決意したほどです。脳内主題歌というやつです。
最後のレスのあとに流すとものすごいエンディング感が出てくるので、みんなぜひ聴いてみてください。



作品についてはこの辺で、大事な大事な紅白についてです。
今回も劣等性と個人的に勝負しました。ルールは前回と同じです。前回の紅白の記事参照です。
正直今回はすごく自信があったし、これで勝てなきゃどうすれば勝てるんだという感じでしたが、また負けてしまいました。
今回もダブルスコアでした。そろそろライバル(笑)とか言われそうな結果です。まだちょっと凹んでます。

でも、自分に限って言えば前回よりも結果はよかったです。MVPが3票入って、MVP部門8位タイにランクインしました。
絵投票も前回を上回る3票が入っていました。票を入れてくれたすべての人たち、本当にありがとうございました。



漠然と何がしたいか決まらないまま、気付いたら11月になっていました。
でも、やっとこれかなというのを見つけたので、ちょっとずつ動いていきたいです。できれば冬には何かを……

ブーン系小説紹介本に寄稿しました

みなさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

なんて去年11月から更新がなかったことを逆手にとった挨拶はさておき。
ブログをわざわざ更新したということは、当然それなりの理由があります。それがこちら。↓

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=64206104

今年の夏コミにてサークル「市町都村」さんが頒布する「ブーン系小説紹介本2」(一冊目と同じタイトルのため便宜上2と表記しています。)に紹介文を寄稿させていただきました。
いつか自分の書いたものを本に、なんてことを漠然と考えていましたが、まさかの形で叶ってしまいました。
新人のころの自分に7年後にコミケで本出すぞとか言っても絶対信じないと思います。

この本は昨年の冬コミで頒布された「ブーン系小説紹介本」に続く第二弾となっています。
第一弾の素晴らしい試みと内容にとても胸打たれた僕は、年初の紹介本第二弾を製作するメンバーの募集にノリノリで名乗り出た次第です。
始まってみれば総勢9名という大所帯に「こんな大規模な製作、本当に無事に終わるんだろうか……」と得体の知れない不安に襲われてしましたが誰ひとり欠けることなく、特に大きなトラブルもなく、無事に完成しました。
これも、ひとりひとりのブーン系愛が綺麗に一方向に向かってくれた結果です。
それはやろうとしてもなかなかできることではないし、とてもいい経験をさせてもらえたと思います。

僕は4作品の紹介文を担当させてもらいました。担当した作品タイトルは内緒にしておきたいと思います。
それは手に取ってもらってからのお楽しみということで。
内緒の方が、自作品があるかもと期待した作者さんが手に取ってくれるかもしれないですしね!
自分で言うのもなんですが、前回からボリュームもクオリティも大幅にパワーアップした一冊となっています。
誰もが知る名作から、これ完全にお前の趣味で選んだだろな一作まで網羅されています。
自作品がなくても満足してもらえること間違いなしです。

思えば、去年あたりから誰かと一緒に何かを作ってばかりです。
それゆえの苦労も当然あるんですけど、絶対に自分ひとりの力では作れないすごいものが作られていくあの高揚感の前にはそんなの些細なことですね。
こういう流れが界隈に広がっていくとそのうち久しぶりの合作とかもあるんじゃないかと密かに期待しています。
僕より人気も実力もある有名作者のみなさん、やるならいまですよ!

ちょっと話が逸れましたが、最後に、サークルと頒布物についてのまとめです。

サークル「市町都村」さんは8月11日金曜日、1日目の参加となっています。
スペースの位置は「東は-28a」です。AAや2ch系のサークルが集まってるので、場所はよーく確認してください。
新刊「ブーン系小説紹介本2」は1200円です。お釣りがないように支払うのがコミケ的には吉らしいですよ。
また、既刊「ブーン系小説紹介本」は800円です。新刊と合わせて買うと2000円です。わかりやすいですね。
ちなみに、ノベルティとして缶ミラーも用意されているようです。これはもう現地に行くしかありません。



当日行かれる方はぜひこの記事をブックマークして、暑さに気をつけて行ってきてください。
僕は仕事で行けないので、影からスペースの様子をこっそり監視したりはしていません。ご安心ください。
長々と、時に脱線しながら書かれた記事ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
ひとりでも多くの方にこの本を手に取っていただけたら、と思います。どうぞよろしくお願いします。

残像の裏話

6年前の記憶を必死で思い出したけど、なんだか抜けが多い気がする裏話。始まるよー。
というか、どうしてこうなったみたいなエピソードしかないです。ミッシングリンク状態です。
なので、箇条書きで思い出したことを片っぱしから書いていくスタイルでいきます。

・きっかけ
僕がブーン系を半年ROMって、試しに総合で5レス短編書いてみたりして、ちょっと現行に手を出してみたくなったころ。
ちょうど大規模規制で大賑わいだったシベリア図書館で、長編序章祭が開催されることになりました。
そこで現行にできそうな話を書こうとして、セルフお題として浮かんだ言葉が「残像」だったんですね。
死ぬまでに言ってみたいセリフ第一位「残像だ」から取りました。何考えてこんなことしたんだろう。

・話の変遷
そもそも、最初はまったく別の話でした。主人公の青年はフサギコで、ヒロイン?の幼女はリリでした。
公園でリリと出会い、親しくなったフサギコでしたが、ある日突然リリが公園に来なくなる。
そのあとでリリが虐待で亡くなったことを知ったフサギコは、いつもの公園のベンチで彼女を救えなかった自分を責める。
そして、在りし日のリリを思い浮かべながら、あのセリフを言っておわり、という話でした。

さすがにあんまりだ、ということで普通のボーイミーツガールにしようと考えなおしました。
でも、最後のアレはすごくいいな、と思ったので、そのまま使うことにしました。
徹頭徹尾、この作品はあのシーンのためにあったのです。

舞台は高校に映り、主人公は変わらずフサギコ。ヒロインはつーに変更されました。
変更の理由はそういう組み合わせが多いから、というものでした。
カップリングを大事にしていたあのころの自分はどこ行ったんでしょう。

だけど、なんかしっくりこない。というか、つーってどんなキャラなのかよくわからない。
AA変更しようかな、とか、しぃ顔のAAでも探してみるか、とか考えて、テンプレから選んだのがキュートでした。
当時のキュートといえば、そりゃもうクッソスレ専用機と言っても過言ではなく、マイナーなAAでした。
好き勝手動かしても怒られなさそう、とか思っていたような気がします。

とりあえず、キュートのキャラを掴むためにまともなキュートを探してたどり着いたのが「o川*゚ー゚)oは鬱陶しいようです」でした。
この作品にはすごく影響を受けたと思います。キュートはウザ可愛い女の子なんだ、と無条件に思いました。
こういうタイプの女の子なら、ラストとのギャップも大きいし、いいかもしれない。
そんな結論に至ると不思議なことに、話全体のプロットもあっという間に決まっていきました。
単なる「ぼくのかんがえたさいきょうのうざかわいいおんなのこがしぬはなし」なんですけどね。

・影響を受けたもの
まず、ブーン系ではパラドックスが笑うようです。特に26話。この作品で初めてブーン系で泣きました。
こんな風に、誰かの心に残る作品が書きたいといまでも思っています。
最終話のモララーが思い出を振り返るシーンは26話のオマージュです。

小説では三田誠広「いちご同盟」。中学の課題図書で読んだ、生まれて初めての小説でした。
自分と同世代の少年少女が、命を燃やして生きて、恋をする様にとても心打たれた記憶があります。
書いている当時は影響を受けているとは思わなかったんですけど、振り返るといろいろ思い当たる節があります。

パラドックスもいちご同盟も「死ぬほど好き」ってワードが出てくるんですよね。
僕は自分で気付いていなかっただけで、きっと最初からそういうのが好きだったんだと思います。

そしてなによりこの作品に影響を与えたのは、Base Ball Bear(ベボベ)というロックバンドです。
僕は何を隠そうデビュー当時からの大ファンで、各話のサブタイトルはすべてこのバンドが由来です。

その中でも、特に作品に大きな影響を与えた曲があります。
3rdアルバム(WHAT IS THE) LOVE&POP?に収録されている「レモンスカッシュ感覚」という曲です。
この曲です。→http://www.nicovideo.jp/watch/sm14717604

ベボベというバンドを、ひいては僕が思い描く「青春」を象徴する曲だと思っています。
作品の根っこにある曲です。脳内主題歌です。いつもこれを聞きながら書きためしていました。
この曲を聞いたときの、例えようのない想いを伝えたくて、書いていました。
伝わったんでしょうか。よくわからないです。もしも伝わっていたら嬉しいです。

・第一話「ディスティニー感覚」
ではここからは、話ごとに振り返っていきましょう。

まず、サブタイトルですが、「BREEEEZE GIRL」という曲の歌詞から取っています。
この曲です。→https://www.youtube.com/watch?v=bLnRythb-pw
市川紗椰がこんなに有名になるなんて、当時は思ってなかったです。

ぶっちゃけ、どうしてこういう展開にしたのかとか、全然覚えてないです。
なので、覚えていることと、仕込んだ小ネタについて解説していきたいと思います。

まず、さっそくレモンスカッシュが出てきています。作中で触れられていないけど、不二家の黒地に白い水玉のやつです。
でも、実は僕、レモンスカッシュ飲んだことなかったんですよね。だから、残像の作中で出てくる味の感想は全部想像です。
僕が初めてレモンスカッシュを飲んだのは、残像から一年後。クリスマスに喫茶店で、彼女と別れ話をしtやっぱこの話やめよう。

ふたりが出会った公園のモデルは、通っていた中学のすぐ横にあって、桜の木が植えられていた公園です。
いわば聖地なわけですが、もちろんどこにあるかは内緒です。

ベボベネタだと、キュート初登場時の地の文にある「桜色が舞うのを見ていた」というフレーズ。
これは「GIRL FRIEND」というデビュー曲の歌詞から取っています。
このころの僕は、何かと歌詞を使いたがっていました。いまもですが。

・第二話「ため息つく顔は笑っている」
サブタイトルの元ネタは「東京ピラミッド」というインディーズ時代の曲の歌詞から。
なかなか話に合う感じの歌詞が見つからなくて、難儀していた記憶があります。

この話は、特に話すことないです。リマスター版のメイキングでも触れたけど、繋ぎ回だからです。
これから話に絡んでくるサブキャラやモブの顔見せ、舞台を整えるのが目的でした。
それにしても、この作品のモブの元気なことよ。作中一貫して中二病のモブがいるんですけど、みんな気付きましたか。

・第三話「熱くなれるだけ熱くなればいい」
サブタイトルは「ドラマチック」という曲の歌詞から。
おお振りのアニメのOPだった曲です。知っている人も多いと思います。
この曲です。→https://www.youtube.com/watch?v=Og0nJf6cIhw

物語としては、もうこのあたりから終盤の伏線として「家の手伝い」というワードが出ています。
ラストが突拍子のないものにならないように、早めに出していこうと思っていました。
そもそも、設定自体が突拍子のないものであることに気付けていればよかったのに。

あとは、キュートの暗い一面も小出しにしていこうと思っていました。
ただただ明るいというか、ウザいだけの女の子にはしたくなかったです。
根はいい子なんです。悪気がないだけで。それがまたタチが悪いんですけど。

体育祭の雰囲気は、高校時代を思い出しながら書きました。
あのクラスの一体感とか、普段話さないようなクラスメイトとの絡みとか、すごい楽しかった記憶があります。
あと、全員リレーで二回走るのは僕の実体験です。地味にきついです。

・第四話「第六感でときめいて」
サブタイトルは前述の「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から。
脳内主題歌なのにここで初登場ですが、このあと連発されます。

物語的には、ここでふたりがお互いのことを明確に異性として認識する重要な回です。
だからこそ、ここで脳内主題歌からサブタイトルを引っ張ってきたとも言えます。
そのプロセスがラッキースケベというのもアレですが、ラブコメたるもの一回はラッキースケベしておかないと。
たぶん、当時の僕の邪な欲望がいよいよ漏れ出してきただけかもしれませんが。

あと、地味に大事なキュートのお母さん初登場。
着々と終盤に向けてフラグを積み上げています。初現行にしては頑張ってます。
積み上げているのはいいけど、この時点で終盤ああなるなんて想像していた人はいなさそう。

個人的ターニングポイントとして、この回からキュートの髪型がストレートからふたつ結びになっています。
その理由がわりと裏話っぽいんですが、とある絵というか、人の影響を受けています。
第四話を書く少し前、シベリア図書館で絵のお題が募集されていました。

それに僕はキュートをお題として出しました。他の人の考えるキュートが見たかったのです。
やがてそのお題は消化されました。その人の描いたキュートはふたつ結びで、顔の横で手をグーにしたぶりっこポーズでした。
その人の描いたキュートがあまりに可愛かったので、残像のキュートもこれでいこうと決意した次第です。

その絵を描いたのは、何を隠そう◆c9sFVHJv2E、通称あな本氏でした。まだあのころはせいとかいの人でした。
ちなみに、僕が初めてもらった作品絵もあな本氏が描いた残像の絵でした。どうだ羨ましいだろう。
他にも、ブログにしか書いていなかったレモンスカッシュが不二家のものという設定を反映した絵を描いてくれたりしています。
なかなかのヘビーユーザー(何の)です。もうあな本氏は僕の舎弟みたいなものでいいんじゃないでしょうか。あ、だめですか。

物語的には、キュートがふたつ結びになった理由は裏設定としてきちんとあります。
「髪型変えてみたらモララーとちょっと進展したので、ゲン担ぎとしてそのときの髪型のままでいる」です。
この辺からキュートの好意が明確になってきます。モララーより少し先に自分の気持ちに気付いたんでしょうね。

・第五話「ふりむいた君の輝き」
サブタイトルは引き続き「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から。冒頭でモララーも歌っていますね。

物語的には中盤のクライマックス。モララーが自分の気持ちを自覚する回です。
リマスター版でもこの回の重要さをイラスト担当に熱く語りました。「アニメ化されたとしたら特殊EDになる回だから」と。
この説明で重要さを理解してくれたあの人は何者なんでしょう。

地味に気に入っているのは、キュートが靴をダメにされて海に八つ当たりしているところです。
なんでお気に入りを履いてきたのか、と作中でも言われています。
そんなの、好きな人とデート行くなら精一杯おしゃれするからに決まってるじゃないですか。
書いててひとりでにやにやしていた覚えがあります。その様子はとても人にお見せできませんね。

リマスター版を書くにあたって読み返していて思ったのは、僕の邪な欲望がだだ漏れしているなあ、ということです。
服が透けたり、シート一枚だけ隔てた向こうで着替えたり。当時の僕は大学生だったし、若かったですね。
いまならもっと直接的ではないシチュエーションの方がグッときますね。リマスター版第四話のラッキースケベ未遂とか。
でも、こういうところがラブコメっぽさを強く感じさせていたと思うし、終盤との落差を考えると決して悪いことではなかったのかも。

余談ですが、この話のあとに本来なら夏祭りに行く回があって、それが第六話になるはずでした。
時期としてはこの話が8月頭あたり、夏祭り回が8月終盤でした。
夏って青春の象徴じゃないですか。ベボベだって夏をイメージした曲多いし、書きたかったんです。

だけど、物語上どうしても夏祭りに行く理由が見出せなくて、結局その話はボツになりました。
キュートが浴衣を着てくる、とかヤンキーに絡まれる、とかも考えたけど、どうもしっくりきませんでした。
夏祭り自体は絶対いつか書こうと思っていて、それは次の現行である「( "ゞ)は夏を待っているようです」第三話で果たされます。

・第六話「制服のあの子が泣いてた」
そして、ここからついにラストに向けて大きく舵を切っていきます。
サブタイトルは「SOSOS」という曲の歌詞から。凛として時雨ではなくベボベです。

高校の一大イベントである文化祭回です。古今東西、いろんなラブコメで扱われてきたイベントです。
それをまさか準備だけで、本番は全スキップしてしまうのですが、これに関して悔いはありません。
僕の高校時代が少し特殊で、あまり出し物の設営とか準備とか、当日出店巡りとかやらなかったので、うまく書けないんです。
別に、文化祭自体に参加してないとかじゃないですよ。

繋ぎ回なので特筆すべきエピソードとかはありません。ラストまでは通常運転です。
第二話と同じく、サブタイトルの選出にかなり迷ったくらいです。

・第七話「一生消えぬ感覚」
このサブタイトルも「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から取っています。
全九話のうち、三話に歌詞が使われているあたり、やっぱり脳内主題歌なんですね。

キモはやはり、明かされるキュートの秘密でしょうか。
僕の貧弱な頭で精一杯考えた、なんとか現実的にありえそうな理由がつけられています。
でも、これはいま思えばいらなかったかなあ、とも思います。落とすならもっと別の理由で落とせばよかったです。
残像に関しては妙な屁理屈こねないで、できるもんはできる! と押し通してしまうべきだったかも。

ふたりが安易に連絡を取れないように、意図的に連絡先を交換する描写は入れてきませんでした。
携帯くらい持っていてもおかしくはない年齢ですから。でも、携帯使っちゃうと会えない時間が愛を育ててくれないですし。
そもそも、作中に出てない裏設定としてキュートは携帯を持っていないです。

冒頭で少し触れられる、キュートの髪留めが外されている理由について。
これは「モララーに会えなくなってしまったので、そもそもゲンを担ぐ理由自体なくなったため」です。
来るときにつけてくればよかったのでしょうが、捨てられたか、もう二度と会えなくなる覚悟を決めて、つけてこなかったのかも。
あの髪留めは、キュートにとってモララーと過ごした日々の、その中で変わっていった自分の象徴なのです。

思い出を増やしていきたい(生きたい)、の一文はお気に入りです。
以前出てきたシーンや地の文とあえて重ねることで、より印象深いものにしようとする傾向が、僕にはあります。
それもあるのですが、キュートがこれから辿る結末を意識して、この一文は書かれています。
結局、モララーは「自分の愛した」キュートと思い出を増やして生きていくことはできなかったですね。

サブタイトルの「一生消えぬ感覚」というのは、主にキスのことですね。
唇の感触とか、ぬくもりとか、心と心が通じ合ったときの多幸感とか、抱きしめた肩の細さとか、鼻先をくすぐった髪の匂いとか。
でも、僕がこの話を書いたとき、一番書きたかったけど忘れてしまったことがあります。

それは、初めてのキスは檸檬の味、ってよく言われているアレです。
そのために冒頭でレモンスカッシュふたつ買っておいたのに、終盤書くころには完全に忘れてました。
これを忘れた後悔をずっとひきずっていましたが、「(´・ω・`)エンドロールは滲まない('、`*川」第三話でリベンジしました。

リマスター版では絶対やるぞ、と意気込んでいました。
イラスト担当にも「檸檬の香りがする感じで仕上げてください!」とか念押ししてました。
結果は読み返せば分かると思います。また忘れました。鳥頭かもしれません。
でも、不思議と後悔していません。エンドロールでやりきった、と心のどこかで思っていたのかも。

・第八話「死んでも忘れない気がしてる」
サブタイトルは「ラストダンス」という曲の歌詞から。
ライブ音源とかMADしか見つからなかったです。名曲なのに。

幸せなふたりが見られる最後の話です。
作中の季節は11月終盤、ちょうどいまみたいに冬が目前に迫ったころです。
何事もなければ、このあとキュートの誕生日回とかクリスマス回があったと思います。

繋ぎ回なので、エピソード的に特別なことはないのですが、わりと気に入っている回です。
青春につきものの学校の屋上に行ったり、ハグハグ未遂したり。叶わない約束をしたり。
余談ですが、僕の抱いているキュートのイメージとしてはFF8のリノアがかなり近いです。ハグハグはその名残です。

あとは、この回はサブタイトルに使われた曲のイメージに沿って書かれています。
歌詞を調べてみると結構納得してもらえると思うし、曲を聞けばもうばっちりです。
動いていたものが止まって、暖かかったものが冷たくなって。
鮮やかだった景色が色褪せて、そこにあったものが消えていく。

秋から冬に変わりゆく、というのはつまりそういうことで、すべてが終わりに向かっていく時期でもあると思います。
曲中で「死んでも忘れない気がしてる 死にそうな程潤んだ目を」という歌詞があります。
終わりゆく中で、終わらせたくないものが、終わらないものがある。そんなデスとラヴが渦巻いている曲です。

ぶっちゃけ、僕もいま文章書いてて何言ってるか分からなくなってきています。
でも、この言葉にできない、分からない感覚が作品から少しでも伝わってくれていたら嬉しいです。
そのために書いているようなものですし。

・最終話「ボーイ・ミーツ・ガール」
サブタイトルは「BOY MEETS GIRL」という曲のタイトルから取っています。
曲は全然話と合わないのですが、このサブタイトルにした理由はふたつあります。
ひとつ目は、最後のシーンからふたりはまた始まるんだ、という想いを込めて。
ふたつ目は、この曲が「( "ゞ)は夏を待っているようです」の脳内主題歌だからです。プチ次回作予告です。
この曲です。いい曲だと思ったら夏待ちも読んでね!→https://www.youtube.com/watch?v=EmSoziBtIRo

とりあえず、この話についてはもうあのシーンがすべてですね。
なので、あのシーンについて主に語っていきましょう。

まず、当初は本当に死なせるつもりでした。
パラドックス26話的に考えて、死なせた方がいいと思っていました。
あの一文は、リリとフサギコだったころから一文字も変わっておらず、あの一文を使うなら死んでいる方が自然だ、と。

思い直したのは、いつだったか覚えていません。
だけど、書いているうちに僕は、すっかりキュートに愛着を持ってしまいました。
殺したくない、生きていてほしい。そうして少しだけ結末を変えました。

いまでも僕は、変えてよかったと思っています。
この決断が、いまの僕のスタイルを決めたのだと思います。
終わったその先で、また始まる。終わりは終わりじゃない。せめて物語の中ではそうでありたい。
僕のずっと続いている基本的なスタイルです。例外があったらそのときは何か精神やられてるんだと思ってください。

最後の自己紹介のシーンは第一話のセルフオマージュです。
あのときはキュートから自己紹介するよう促していましたが、今度はモララーからです。
またキュートと一からやり直していこう、という彼の意思を感じさせますね。

これはリマスター版で少し変更したところですが、キュートの一人称がわたし→私になっています。
もうあのキュートはいないんですね。とても些細ですが、僕としては大きな意味を持たせた変更です。
もしもその後の話を書くとしたら、キュートの一人称はずっと私のままでしょうね。



さて。ここまで長々と書きました。
読むの大変だったでしょうけど、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
もう6年前のことなので、僕自身曖昧なところもありますが、これで残像の裏話は終了です。
もしも過去に僕が語ったけどここに書かれてない、という裏話があったらご一報ください。土下座しながら追記します。

同時に、これで予定されていたリマスター版に関するすべての活動は終了です。
いかがだったでしょうか。何もかも手探りで、すべてがうまくいったとは思っていません。
だけど、とてもやる価値のあった、やってよかったと思えた企画でした。
みなさんが少しでも楽しんでくれていたら嬉しいです。

それでは、僕は有名作者たちが合作してくれるのを待ちながら、また一作者としてのんびりやっていきます。
僕が何かをふらっとやった、そのときにまた会いましょう。では。o川*゚ー゚)ノシ
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