自作品一覧

いままで書いた作品の一覧です。
酉をつけていなかったので全部名無しですが、間違いなく自分の書いたものです。
上から書いた順に並んでいます。

それでは、続きは追記へ。
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残像の裏話

6年前の記憶を必死で思い出したけど、なんだか抜けが多い気がする裏話。始まるよー。
というか、どうしてこうなったみたいなエピソードしかないです。ミッシングリンク状態です。
なので、箇条書きで思い出したことを片っぱしから書いていくスタイルでいきます。

・きっかけ
僕がブーン系を半年ROMって、試しに総合で5レス短編書いてみたりして、ちょっと現行に手を出してみたくなったころ。
ちょうど大規模規制で大賑わいだったシベリア図書館で、長編序章祭が開催されることになりました。
そこで現行にできそうな話を書こうとして、セルフお題として浮かんだ言葉が「残像」だったんですね。
死ぬまでに言ってみたいセリフ第一位「残像だ」から取りました。何考えてこんなことしたんだろう。

・話の変遷
そもそも、最初はまったく別の話でした。主人公の青年はフサギコで、ヒロイン?の幼女はリリでした。
公園でリリと出会い、親しくなったフサギコでしたが、ある日突然リリが公園に来なくなる。
そのあとでリリが虐待で亡くなったことを知ったフサギコは、いつもの公園のベンチで彼女を救えなかった自分を責める。
そして、在りし日のリリを思い浮かべながら、あのセリフを言っておわり、という話でした。

さすがにあんまりだ、ということで普通のボーイミーツガールにしようと考えなおしました。
でも、最後のアレはすごくいいな、と思ったので、そのまま使うことにしました。
徹頭徹尾、この作品はあのシーンのためにあったのです。

舞台は高校に映り、主人公は変わらずフサギコ。ヒロインはつーに変更されました。
変更の理由はそういう組み合わせが多いから、というものでした。
カップリングを大事にしていたあのころの自分はどこ行ったんでしょう。

だけど、なんかしっくりこない。というか、つーってどんなキャラなのかよくわからない。
AA変更しようかな、とか、しぃ顔のAAでも探してみるか、とか考えて、テンプレから選んだのがキュートでした。
当時のキュートといえば、そりゃもうクッソスレ専用機と言っても過言ではなく、マイナーなAAでした。
好き勝手動かしても怒られなさそう、とか思っていたような気がします。

とりあえず、キュートのキャラを掴むためにまともなキュートを探してたどり着いたのが「o川*゚ー゚)oは鬱陶しいようです」でした。
この作品にはすごく影響を受けたと思います。キュートはウザ可愛い女の子なんだ、と無条件に思いました。
こういうタイプの女の子なら、ラストとのギャップも大きいし、いいかもしれない。
そんな結論に至ると不思議なことに、話全体のプロットもあっという間に決まっていきました。
単なる「ぼくのかんがえたさいきょうのうざかわいいおんなのこがしぬはなし」なんですけどね。

・影響を受けたもの
まず、ブーン系ではパラドックスが笑うようです。特に26話。この作品で初めてブーン系で泣きました。
こんな風に、誰かの心に残る作品が書きたいといまでも思っています。
最終話のモララーが思い出を振り返るシーンは26話のオマージュです。

小説では三田誠広「いちご同盟」。中学の課題図書で読んだ、生まれて初めての小説でした。
自分と同世代の少年少女が、命を燃やして生きて、恋をする様にとても心打たれた記憶があります。
書いている当時は影響を受けているとは思わなかったんですけど、振り返るといろいろ思い当たる節があります。

パラドックスもいちご同盟も「死ぬほど好き」ってワードが出てくるんですよね。
僕は自分で気付いていなかっただけで、きっと最初からそういうのが好きだったんだと思います。

そしてなによりこの作品に影響を与えたのは、Base Ball Bear(ベボベ)というロックバンドです。
僕は何を隠そうデビュー当時からの大ファンで、各話のサブタイトルはすべてこのバンドが由来です。

その中でも、特に作品に大きな影響を与えた曲があります。
3rdアルバム(WHAT IS THE) LOVE&POP?に収録されている「レモンスカッシュ感覚」という曲です。
この曲です。→http://www.nicovideo.jp/watch/sm14717604

ベボベというバンドを、ひいては僕が思い描く「青春」を象徴する曲だと思っています。
作品の根っこにある曲です。脳内主題歌です。いつもこれを聞きながら書きためしていました。
この曲を聞いたときの、例えようのない想いを伝えたくて、書いていました。
伝わったんでしょうか。よくわからないです。もしも伝わっていたら嬉しいです。

・第一話「ディスティニー感覚」
ではここからは、話ごとに振り返っていきましょう。

まず、サブタイトルですが、「BREEEEZE GIRL」という曲の歌詞から取っています。
この曲です。→https://www.youtube.com/watch?v=bLnRythb-pw
市川紗椰がこんなに有名になるなんて、当時は思ってなかったです。

ぶっちゃけ、どうしてこういう展開にしたのかとか、全然覚えてないです。
なので、覚えていることと、仕込んだ小ネタについて解説していきたいと思います。

まず、さっそくレモンスカッシュが出てきています。作中で触れられていないけど、不二家の黒地に白い水玉のやつです。
でも、実は僕、レモンスカッシュ飲んだことなかったんですよね。だから、残像の作中で出てくる味の感想は全部想像です。
僕が初めてレモンスカッシュを飲んだのは、残像から一年後。クリスマスに喫茶店で、彼女と別れ話をしtやっぱこの話やめよう。

ふたりが出会った公園のモデルは、通っていた中学のすぐ横にあって、桜の木が植えられていた公園です。
いわば聖地なわけですが、もちろんどこにあるかは内緒です。

ベボベネタだと、キュート初登場時の地の文にある「桜色が舞うのを見ていた」というフレーズ。
これは「GIRL FRIEND」というデビュー曲の歌詞から取っています。
このころの僕は、何かと歌詞を使いたがっていました。いまもですが。

・第二話「ため息つく顔は笑っている」
サブタイトルの元ネタは「東京ピラミッド」というインディーズ時代の曲の歌詞から。
なかなか話に合う感じの歌詞が見つからなくて、難儀していた記憶があります。

この話は、特に話すことないです。リマスター版のメイキングでも触れたけど、繋ぎ回だからです。
これから話に絡んでくるサブキャラやモブの顔見せ、舞台を整えるのが目的でした。
それにしても、この作品のモブの元気なことよ。作中一貫して中二病のモブがいるんですけど、みんな気付きましたか。

・第三話「熱くなれるだけ熱くなればいい」
サブタイトルは「ドラマチック」という曲の歌詞から。
おお振りのアニメのOPだった曲です。知っている人も多いと思います。
この曲です。→https://www.youtube.com/watch?v=Og0nJf6cIhw

物語としては、もうこのあたりから終盤の伏線として「家の手伝い」というワードが出ています。
ラストが突拍子のないものにならないように、早めに出していこうと思っていました。
そもそも、設定自体が突拍子のないものであることに気付けていればよかったのに。

あとは、キュートの暗い一面も小出しにしていこうと思っていました。
ただただ明るいというか、ウザいだけの女の子にはしたくなかったです。
根はいい子なんです。悪気がないだけで。それがまたタチが悪いんですけど。

体育祭の雰囲気は、高校時代を思い出しながら書きました。
あのクラスの一体感とか、普段話さないようなクラスメイトとの絡みとか、すごい楽しかった記憶があります。
あと、全員リレーで二回走るのは僕の実体験です。地味にきついです。

・第四話「第六感でときめいて」
サブタイトルは前述の「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から。
脳内主題歌なのにここで初登場ですが、このあと連発されます。

物語的には、ここでふたりがお互いのことを明確に異性として認識する重要な回です。
だからこそ、ここで脳内主題歌からサブタイトルを引っ張ってきたとも言えます。
そのプロセスがラッキースケベというのもアレですが、ラブコメたるもの一回はラッキースケベしておかないと。
たぶん、当時の僕の邪な欲望がいよいよ漏れ出してきただけかもしれませんが。

あと、地味に大事なキュートのお母さん初登場。
着々と終盤に向けてフラグを積み上げています。初現行にしては頑張ってます。
積み上げているのはいいけど、この時点で終盤ああなるなんて想像していた人はいなさそう。

個人的ターニングポイントとして、この回からキュートの髪型がストレートからふたつ結びになっています。
その理由がわりと裏話っぽいんですが、とある絵というか、人の影響を受けています。
第四話を書く少し前、シベリア図書館で絵のお題が募集されていました。

それに僕はキュートをお題として出しました。他の人の考えるキュートが見たかったのです。
やがてそのお題は消化されました。その人の描いたキュートはふたつ結びで、顔の横で手をグーにしたぶりっこポーズでした。
その人の描いたキュートがあまりに可愛かったので、残像のキュートもこれでいこうと決意した次第です。

その絵を描いたのは、何を隠そう◆c9sFVHJv2E、通称あな本氏でした。まだあのころはせいとかいの人でした。
ちなみに、僕が初めてもらった作品絵もあな本氏が描いた残像の絵でした。どうだ羨ましいだろう。
他にも、ブログにしか書いていなかったレモンスカッシュが不二家のものという設定を反映した絵を描いてくれたりしています。
なかなかのヘビーユーザー(何の)です。もうあな本氏は僕の舎弟みたいなものでいいんじゃないでしょうか。あ、だめですか。

物語的には、キュートがふたつ結びになった理由は裏設定としてきちんとあります。
「髪型変えてみたらモララーとちょっと進展したので、ゲン担ぎとしてそのときの髪型のままでいる」です。
この辺からキュートの好意が明確になってきます。モララーより少し先に自分の気持ちに気付いたんでしょうね。

・第五話「ふりむいた君の輝き」
サブタイトルは引き続き「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から。冒頭でモララーも歌っていますね。

物語的には中盤のクライマックス。モララーが自分の気持ちを自覚する回です。
リマスター版でもこの回の重要さをイラスト担当に熱く語りました。「アニメ化されたとしたら特殊EDになる回だから」と。
この説明で重要さを理解してくれたあの人は何者なんでしょう。

地味に気に入っているのは、キュートが靴をダメにされて海に八つ当たりしているところです。
なんでお気に入りを履いてきたのか、と作中でも言われています。
そんなの、好きな人とデート行くなら精一杯おしゃれするからに決まってるじゃないですか。
書いててひとりでにやにやしていた覚えがあります。その様子はとても人にお見せできませんね。

リマスター版を書くにあたって読み返していて思ったのは、僕の邪な欲望がだだ漏れしているなあ、ということです。
服が透けたり、シート一枚だけ隔てた向こうで着替えたり。当時の僕は大学生だったし、若かったですね。
いまならもっと直接的ではないシチュエーションの方がグッときますね。リマスター版第四話のラッキースケベ未遂とか。
でも、こういうところがラブコメっぽさを強く感じさせていたと思うし、終盤との落差を考えると決して悪いことではなかったのかも。

余談ですが、この話のあとに本来なら夏祭りに行く回があって、それが第六話になるはずでした。
時期としてはこの話が8月頭あたり、夏祭り回が8月終盤でした。
夏って青春の象徴じゃないですか。ベボベだって夏をイメージした曲多いし、書きたかったんです。

だけど、物語上どうしても夏祭りに行く理由が見出せなくて、結局その話はボツになりました。
キュートが浴衣を着てくる、とかヤンキーに絡まれる、とかも考えたけど、どうもしっくりきませんでした。
夏祭り自体は絶対いつか書こうと思っていて、それは次の現行である「( "ゞ)は夏を待っているようです」第三話で果たされます。

・第六話「制服のあの子が泣いてた」
そして、ここからついにラストに向けて大きく舵を切っていきます。
サブタイトルは「SOSOS」という曲の歌詞から。凛として時雨ではなくベボベです。

高校の一大イベントである文化祭回です。古今東西、いろんなラブコメで扱われてきたイベントです。
それをまさか準備だけで、本番は全スキップしてしまうのですが、これに関して悔いはありません。
僕の高校時代が少し特殊で、あまり出し物の設営とか準備とか、当日出店巡りとかやらなかったので、うまく書けないんです。
別に、文化祭自体に参加してないとかじゃないですよ。

繋ぎ回なので特筆すべきエピソードとかはありません。ラストまでは通常運転です。
第二話と同じく、サブタイトルの選出にかなり迷ったくらいです。

・第七話「一生消えぬ感覚」
このサブタイトルも「レモンスカッシュ感覚」の歌詞から取っています。
全九話のうち、三話に歌詞が使われているあたり、やっぱり脳内主題歌なんですね。

キモはやはり、明かされるキュートの秘密でしょうか。
僕の貧弱な頭で精一杯考えた、なんとか現実的にありえそうな理由がつけられています。
でも、これはいま思えばいらなかったかなあ、とも思います。落とすならもっと別の理由で落とせばよかったです。
残像に関しては妙な屁理屈こねないで、できるもんはできる! と押し通してしまうべきだったかも。

ふたりが安易に連絡を取れないように、意図的に連絡先を交換する描写は入れてきませんでした。
携帯くらい持っていてもおかしくはない年齢ですから。でも、携帯使っちゃうと会えない時間が愛を育ててくれないですし。
そもそも、作中に出てない裏設定としてキュートは携帯を持っていないです。

冒頭で少し触れられる、キュートの髪留めが外されている理由について。
これは「モララーに会えなくなってしまったので、そもそもゲンを担ぐ理由自体なくなったため」です。
来るときにつけてくればよかったのでしょうが、捨てられたか、もう二度と会えなくなる覚悟を決めて、つけてこなかったのかも。
あの髪留めは、キュートにとってモララーと過ごした日々の、その中で変わっていった自分の象徴なのです。

思い出を増やしていきたい(生きたい)、の一文はお気に入りです。
以前出てきたシーンや地の文とあえて重ねることで、より印象深いものにしようとする傾向が、僕にはあります。
それもあるのですが、キュートがこれから辿る結末を意識して、この一文は書かれています。
結局、モララーは「自分の愛した」キュートと思い出を増やして生きていくことはできなかったですね。

サブタイトルの「一生消えぬ感覚」というのは、主にキスのことですね。
唇の感触とか、ぬくもりとか、心と心が通じ合ったときの多幸感とか、抱きしめた肩の細さとか、鼻先をくすぐった髪の匂いとか。
でも、僕がこの話を書いたとき、一番書きたかったけど忘れてしまったことがあります。

それは、初めてのキスは檸檬の味、ってよく言われているアレです。
そのために冒頭でレモンスカッシュふたつ買っておいたのに、終盤書くころには完全に忘れてました。
これを忘れた後悔をずっとひきずっていましたが、「(´・ω・`)エンドロールは滲まない('、`*川」第三話でリベンジしました。

リマスター版では絶対やるぞ、と意気込んでいました。
イラスト担当にも「檸檬の香りがする感じで仕上げてください!」とか念押ししてました。
結果は読み返せば分かると思います。また忘れました。鳥頭かもしれません。
でも、不思議と後悔していません。エンドロールでやりきった、と心のどこかで思っていたのかも。

・第八話「死んでも忘れない気がしてる」
サブタイトルは「ラストダンス」という曲の歌詞から。
ライブ音源とかMADしか見つからなかったです。名曲なのに。

幸せなふたりが見られる最後の話です。
作中の季節は11月終盤、ちょうどいまみたいに冬が目前に迫ったころです。
何事もなければ、このあとキュートの誕生日回とかクリスマス回があったと思います。

繋ぎ回なので、エピソード的に特別なことはないのですが、わりと気に入っている回です。
青春につきものの学校の屋上に行ったり、ハグハグ未遂したり。叶わない約束をしたり。
余談ですが、僕の抱いているキュートのイメージとしてはFF8のリノアがかなり近いです。ハグハグはその名残です。

あとは、この回はサブタイトルに使われた曲のイメージに沿って書かれています。
歌詞を調べてみると結構納得してもらえると思うし、曲を聞けばもうばっちりです。
動いていたものが止まって、暖かかったものが冷たくなって。
鮮やかだった景色が色褪せて、そこにあったものが消えていく。

秋から冬に変わりゆく、というのはつまりそういうことで、すべてが終わりに向かっていく時期でもあると思います。
曲中で「死んでも忘れない気がしてる 死にそうな程潤んだ目を」という歌詞があります。
終わりゆく中で、終わらせたくないものが、終わらないものがある。そんなデスとラヴが渦巻いている曲です。

ぶっちゃけ、僕もいま文章書いてて何言ってるか分からなくなってきています。
でも、この言葉にできない、分からない感覚が作品から少しでも伝わってくれていたら嬉しいです。
そのために書いているようなものですし。

・最終話「ボーイ・ミーツ・ガール」
サブタイトルは「BOY MEETS GIRL」という曲のタイトルから取っています。
曲は全然話と合わないのですが、このサブタイトルにした理由はふたつあります。
ひとつ目は、最後のシーンからふたりはまた始まるんだ、という想いを込めて。
ふたつ目は、この曲が「( "ゞ)は夏を待っているようです」の脳内主題歌だからです。プチ次回作予告です。
この曲です。いい曲だと思ったら夏待ちも読んでね!→https://www.youtube.com/watch?v=EmSoziBtIRo

とりあえず、この話についてはもうあのシーンがすべてですね。
なので、あのシーンについて主に語っていきましょう。

まず、当初は本当に死なせるつもりでした。
パラドックス26話的に考えて、死なせた方がいいと思っていました。
あの一文は、リリとフサギコだったころから一文字も変わっておらず、あの一文を使うなら死んでいる方が自然だ、と。

思い直したのは、いつだったか覚えていません。
だけど、書いているうちに僕は、すっかりキュートに愛着を持ってしまいました。
殺したくない、生きていてほしい。そうして少しだけ結末を変えました。

いまでも僕は、変えてよかったと思っています。
この決断が、いまの僕のスタイルを決めたのだと思います。
終わったその先で、また始まる。終わりは終わりじゃない。せめて物語の中ではそうでありたい。
僕のずっと続いている基本的なスタイルです。例外があったらそのときは何か精神やられてるんだと思ってください。

最後の自己紹介のシーンは第一話のセルフオマージュです。
あのときはキュートから自己紹介するよう促していましたが、今度はモララーからです。
またキュートと一からやり直していこう、という彼の意思を感じさせますね。

これはリマスター版で少し変更したところですが、キュートの一人称がわたし→私になっています。
もうあのキュートはいないんですね。とても些細ですが、僕としては大きな意味を持たせた変更です。
もしもその後の話を書くとしたら、キュートの一人称はずっと私のままでしょうね。



さて。ここまで長々と書きました。
読むの大変だったでしょうけど、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
もう6年前のことなので、僕自身曖昧なところもありますが、これで残像の裏話は終了です。
もしも過去に僕が語ったけどここに書かれてない、という裏話があったらご一報ください。土下座しながら追記します。

同時に、これで予定されていたリマスター版に関するすべての活動は終了です。
いかがだったでしょうか。何もかも手探りで、すべてがうまくいったとは思っていません。
だけど、とてもやる価値のあった、やってよかったと思えた企画でした。
みなさんが少しでも楽しんでくれていたら嬉しいです。

それでは、僕は有名作者たちが合作してくれるのを待ちながら、また一作者としてのんびりやっていきます。
僕が何かをふらっとやった、そのときにまた会いましょう。では。o川*゚ー゚)ノシ

リマスター版のあとがき

はい。
まあ、タイトルの通り、リマスター版のあとがきです。
ネタに走るか走らないか書く直前まで悩みましたが、ここはやはり真面目に書きましょう。
なぜリマスター版をやろうと思ったのか。いくつか理由はあるのですが、つらつらと書いていきたいと思います。

まず、僕自身、この作品の出来に納得がいっていなかったということが挙げられます。
文章力も、ストーリーも。初めて書いた現行なので仕方ない面もありますが、実に拙い。読み返すのが苦行でした。
面白いとか好きとか言ってくれるのは嬉しいのですが、これが代表作だと胸を張っておすすめできるものではない。
それが、この作品に対する僕の評価でした。

じゃあリメイクすればいい、ということで、リメイク版のプロットを作ったのですが、まるで別物になってしまいました。
いまの僕にとってはこちらの方が絶対面白いと思えるのですが、読者はそうとは限らない。
でも、手直しはしたい。少なくとも、人に胸を張って代表作だと言えるくらいには。
そこで思いついたのが文章やAAだけ改稿し、ストーリーはそのまま、という形でした。
リマスター、という表記は大ファンであるロックバンド、Base Ball Bearの6thアルバム「C2」に初回限定盤に付属している1stアルバム「C(2015 Remastered)」からパクリました。

だけど、文章とAAの改稿だけでは付加価値としては弱すぎる。
過去作をまた読んでみたい、という気持ちにさせるためには、もっと人の目を引くような要素が必要だと考えました。
そのとき、思い出したことがふたつあります。ひとつは、当時よくもらっていた「残像はいい意味でラノベっぽい」という感想。

もうひとつは、作品と絵が一体になったラノベ方式の作品をいつかやりたい、と以前イラスト担当と話したことでした。
他の誰かと一緒に作品を作ることに、ブーン系を始めたころから、漠然とした憧れを抱いていました。
時間、タイミング、話の好み。いつか本気でやろうと思い、いろんなことがすべて噛みあったら、一緒にやってみたい。
僕がそう話したとき、イラスト担当はぜひやりたいと言ってくれていました。

いまがそのときなんじゃないか、と思い、駄目元で声をかけさせてもらいました。
嬉しいことに、イラスト担当はそのことを覚えていてくれたし、ぜひやりたいと快諾してくれました。
とても多忙な中、最後までやり抜いてくれたことにはいまでも感謝しかありません。

ここまでを三行以内にまとめるなら
・出来がアレなのでもう少しなんとかしたかった
・ラノベ形式の作品を作ってみたかった

です。そして、一番大事な理由を、これから語ります。

それは、「つくってつながることの良さを見てほしかった」からです。

最後に大きく宣伝をうって合作が行われたのは、もう何年前でしょうか。
祭りとしてタッグバトルはありましたが、作者が自主的に集まって、という形だと6年前までさかのぼります。
合作がそう簡単にできるものではないとはわかっていますが、それでもなんか寂しく思います。

きっと、当時よりもずっと交流はしやすくなっていると思うし、やりやすい土壌はできていると思うのですが。
そんな環境をよからぬ使い方をしていた人たちのこともあって、だんだんつながること自体が問題視されるようになって。
いつの間にか、みんな冬眠するテントウムシみたいに寄り集まって、そこから動かなくなってしまったような気がします。

それはそれであったかいし、冬も越せていいことなのかもしれません。
でも、ときどき思うことがあります。もったいないなあ、と。

だから、このリマスター版においてとても重要視したのは「外側に向けて発信すること」でした。
そのための手段がメイキングでした。どういう考えの元で、どうやって作られたのか。
作品を投下するだけでは見えない、僕らの内側での出来事を、生まれたものを、外側の人たちにぜひ知ってほしかったのです。

ちなみに、企画の段階で出ていた案には、絵を描く様子をハングアウトで配信をしたり。
制作会議の生中継をしたり、なんてものもありました。さすがに大変すぎるのでボツになりました。

gdgdと長く書きましたが、要約すると
「また豪華な合作が読みたいので他人といっしょに何か作ることのハードルを下げたかった」
こういうことです。僕より人気も実力もある有名作者のみなさん、あとはお任せします。

綺麗にオチもついたので、そろそろまとめに入りたいと思います。
ではここで、イラスト担当からメッセージをいただいたので、こちらをご覧ください。
ブログの横幅に二敗目を喫したので、画像は各自クリックしてください。

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ふわっとしたあれ的な何か(原文ママ)です。
最終話の挿絵を待っていたら、最後に何もないのは寂しいのでふわっとしたあれ的な何かを用意しておく、と言われました。
そして最終話の挿絵と一緒に送られてきたのがこれです。この絵に関して僕は完全ノータッチです。
あちこちにイラスト担当の趣味が垣間見えます。だけどやっぱり、素直キュートの可愛さは永久不変の真理ですね。

再三にわたって語ってきましたが、このリマスター版はイラスト担当なしでは絶対に成り立たないものでした。
ほんとにこの人に関しては言ってあげたい褒め言葉が山ほどあるのですが、それじゃきりがないので、ひと言だけにしておきます。
ありがとう。

ありがとうといえば、読んでくれたみなさんにも言わないといけないですね。
すでに読んだことのある作品なのに、この機会に読み返してくれた人。このリマスター版で初めて読んでくれた人。
みなさんが読んでくれるから、僕は書けます。ご愛読ありがとうございました。今後ともご贔屓に。

それでは、この辺でリマスター版のあとがきは終わりにしたいと思います。
作品そのものの裏話は、なるべく近いうちに書きます。6年前の記憶を蘇らせる作業、頑張ります。

残像リマスター版メイキング~最終話編~

はい。(原点回帰)
というわけで、最終話のメイキング公開です。

まあ、なぜこのシーンになったのかなんて、いまさら説明する必要はないかもしれないですね。
最終話、ひいてはこの作品全体を象徴するのがこのシーンだった。理由なんてそれだけです。

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最終話ラフ。
実はこの絵だけはいままでと異なり、向きが横になっています。
これは僕の指示ではなく、イラスト担当の考えによるものです。

まず、この挿絵のキュートは表紙絵と同じような姿勢にしたかったそうです。
しかし、A4(表紙絵と最終話の絵以外はすべてこのサイズです)に収めようとすると窮屈になるか、キュートを遠くに配置しなければならない。
それではフラッシュバック感が出せないと判断したため、横長にして余白を構えつつキュートの笑顔を大事に描きたい。

この話を踏まえたうえで、表紙絵をもう一度見てみましょう。

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どうでしょう。ふたつ結びになった髪や、学校生活に慣れてきて着崩すようになった制服。くだけた感じになった姿勢、屈託のない笑顔。
表紙絵が第一話のイメージなら、この絵は作中で過ごした日々が反映された、まさしく最終話のイメージそのものだと思います。
ちなみに、それを聞かされた僕の第一声は「天才かよ」でした。ネタとかじゃなくてマジです。

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そして、完成稿です。ブログの横幅の限界にぶち当たったため、ちゃんと見たい人はクリックしてください。
ラフの時点で色塗りについて聞かされていたのは、背景は白に黄色とかピンクとか青とかモワッと混ぜてモワッとさせる感じ(原文ママ)。
淡い光がキュートの背中にばーっと当たって逆光になる予定でした。結局、見せ方の関係で変更したそうです。

ちなみに、制服がセーターなのは僕の指示です。
この絵を描くにあたって、イラスト担当にどちらにするかと聞かれた際、考えたことがあります。
第一話にブレザーと書いてあった(読み返すまで忘れてた)ので、当時の僕は最初から最後までブレザーを着ているイメージだったと思います。

セーターやベストを着たり、タイを付けず、ボタン上ふたつを外すようになったのはリマスター版からです。
僕の頭の中にはまったくないイメージでした。イラスト担当が作品から読み取り、この方が「らしい」と提案してきたイメージです。
僕は、それをとても素敵だと思い、積極的に作中に取り入れていきました。
そのおかげで、リマスター版のキュートは僕の想像を超えてかわいらしい女の子になったと思います。

だから、僕ひとりで作った当時の作品のイメージより、僕たちふたりで作った、リマスター版のイメージを優先すべきだ。
そう思い至り、リマスター版ではブレザーよりも着ている印象の強いセーターで描いてもらうようお願いしました。

この絵だけは、本文といっしょのレスに添えるのではなく、1レスまるごと使って作中に挿し込んでいます。
それは走馬灯のような感覚を演出するためでもありますが、それだけ大事にしたい、大事にすべき絵だと思ったからでもあります。
あの一文と同じくらい、大事な絵です。きっと、この絵に、リマスター版のすべてが詰まっています。



そんなわけで、以上で最終話のメイキングは終了です。
投下も終わり、これでひと段落付けたいところですが、もう少しだけ続けさせてください。

明日21時にリマスター版のあとがきを公開します。
そもそも、なぜこのようなことをやろうと考えたのか。その辺について、お話ししたいと思います。
ふわっとしたあれ的な何か(命名イラスト担当)もあります。お楽しみに。

残像リマスター版メイキング~第八話編~

残業でちょーっと遅くなりました。第八話のメイキングになります。

今回の挿絵はちょっと選ばれた事情が特殊だったりします。
その辺も踏まえてやっていきましょう。

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ラフ初稿にして決定稿です。すでに完成稿とほぼ変わりませんね。
挿絵のキューちゃんが僕を見てるぞ! とかそういう感じです。ルイズコピペのテンションで騒ぎたくなる可愛さです。
このリマスター版の挿絵は(基本的には)主人公であるモララー視点なのですが、その最たる例かもしれません。
見ているこっちが幸せな気持ちになるくらい幸せそうなので、もちろんGOサインを出しました。

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そして完成稿です。
ラフから少し表情が変わって、幸せすぎて泣きそうになっています。実にいい。

見どころはずばり、地の文にある「死にそうなほど潤んだ目」を完全再現してくれた瞳です。
この地の文、実はBase Ball Bearのラストダンスという曲の歌詞から取っています。
ちなみにサブタイトルも上に同じです。さりげないけど、思い入れの深い一文です。
そこを見事に汲み取ってくれたイラスト担当に感謝です。

次は、冒頭で書いたこのシーンが選ばれた事情についてお話ししたいと思います。
当初は投下の進行具合と足並みをそろえて第一話~第三話、第四話~第六話、第七話~最終話の順に挿絵を入れるシーンを決める予定でした。
問題が起こったのは第六話の挿絵を入れるシーンについて話していたときでした。

既読の人はご存じだと思いますが、残像は第六話以降の話の落差がかなり激しい作品です。
その中で、挿絵はどうあるべきなのか、という話になりました。
話単体の見せ場として考えた場合は適切なシーンに挿し込まれていても、作品全体の流れから考えた場合は適切ではないこともあるのではないか。
ならば、第六話~最終話をひとつの流れとして考えた上で、挿絵を入れるシーンを決めるべきではないか。
話し合った結果、そういう結論に至りました。

第七話と最終話はここ、というシーンがあるのですんなり決まりました。
難航したのは繋ぎ回である第六話と第八話。
ここ、というシーンはないが、物語をさらに楽しめるような挿絵をどこかに挟まないとならない。
どこに、どんな絵を。それを決める上で注目したのが「落差」でした。

上げるときはより上げて、下げるときはより下げて。
この作品の楽しさ、面白さをさらに高めるためにはそれが最善だと考えました。
だから、雲行きの変わり始める第六話はあえて派手ではない、しかし重要なあのシーンを。
そして、大雨があがって雲のすき間から青空が覗くような第八話は、ふたりがきっといままでで一番幸せであろうシーンを選びました。
僕らが何を意図してこれらのシーンを選んだのかは、きっと最終話で分かると思います。

以上で、第八話のメイキングは終了です。
いよいよ、6月から続けてきたリマスター版も次回で最終話となります。
長かったような、短かったような、不思議な気持ちです。
最終話の投下は10月25日20時からの予定です。これまで応援してくれた皆さんの期待に応えられるような最終話にしたいです。

最終話の投下後にはメイキングはもちろんとして、別記事であとがきも書こうかと思っています。
あと、作品そのものの裏話も時期は未定ですが書く予定です。
そういうのが大好物な人はよだれ垂らして待っていてください。

それではまた、次回の投下とメイキングでお会いしましょう。
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